煩雑な作業間連絡調整会議をデジタル化でスマートに!

建設現場イメージ

(写真提供/株式会社大林組)

従来、作業間連絡調整会議における連絡事項の伝達には「ホワイトボードに手書き」というスタイルが多くの現場で採用されてきました。しかし、作業予定の記入や修正変更の効率が悪く、準備に手間がかかるという課題もあり、各社共通の悩みとして指摘されています。

そこで現在、作業間連絡調整の管理アプリなどを活用してデジタル化を進めることで、煩雑な作業間連絡調整会議の効率を高めようという取り組みが見られるようになってきました。その流れの中で業務改善を進めているゼネコンのひとつが大林組です。作業間連絡調整会議に関わる業務の課題と改善の成果について担当者に語っていただきました。

デジタル化によって連絡ミスを防ぐ

手書きのサインによる書類の認証は現場の負担に

建築、土木の工事現場で日々行われている作業間連絡調整会議は、元請会社のほか、施工に関わる協力会社が集まり、翌日以降の作業予定の調整や車両の搬出入管理などを行う場です。これは、労働安全衛生規則第636条で元請会社にて実施することが定められています。これは、労働安全衛生規則第636条で元請会社にて実施することが定められています。

その最大の目的は、労働災害を未然に防止すること。

会議の実施にあたっては、事前に元請職員と、協力会社の職長、作業主任者、安全衛生責任者などが工程の打ち合わせを行うほか、他職との混在作業の下打ち合わせと事前調整をすませておくことが必要です。

また事前に、元請会社の責任者が現場巡視の際に把握した当日の工事進捗状況や安全衛生上の問題点を整理して、会議の場で当日の作業進捗状況、作業予定の変更点、問題解決策などを報告できるようにしておきます。

その後、会議中には、翌作業日に実施する作業に伴う危険性や有害性、その他の問題点に対する重点実施事項などを元請会社の担当者と関係請負会社とが十分に連絡・周知し合い、調整を図ります。以上が一般的な作業間連絡調整会議の流れです。

会議の内容は、「安全工程打合書・安全衛生指示書」などに記録します。翌日の手配や作業員への周知はこの指示書の内容に基づいて行われることになります。

大林組 デジタル推進室課長の加藤豪氏は、この指示書を紙で回覧する負担を指摘します。
「以前は会議の場で職長の皆さんに手書きでサインをもらって内容確認の証としていました。しかし、欠席した職長さんは翌日、現場にてサインをもらうことになり、職長を探す手間など、時間のムダだと感じていました。またサインの場合、本当に本人の手によるものか判別することは困難です。たとえば、指示書に含まれるような情報をデジタル化して共有し、職長さんがIDとパスワードでログインして本人であることが証明できれば、内容確認後に承認ボタンを押すだけでいい。手書きのサインと同様、あるいはより信頼性があると思います。そういう方向で改善を進めていきたい」と加藤課長。

建設現場イメージ(写真提供/株式会社大林組)

資料はデジタルでスピード作成。内容はタブレットで共有

会議における指示内容の共有は、従来、ホワイトボードに書き込み、出席者の前で提示しながら伝達するというスタイルが一般的でした。しかし、それでは資料作成に手間がかかり、非効率です。
大林組では2年前から情報伝達のデジタル化を進め、パソコンやスマートデバイスを使って作成した資料データを会議の場でタブレット端末やノートパソコン等で開き、プロジェクターやモニタに映す、というスタイルで会議を行っている現場もあります。

「プロジェクターやモニタを出席者全員が同時に見て共有する一方で、同じデータを各自の手元にあるタブレット端末でも確認できるので、見逃しや勘違いも予防できていると思います。複数の関係者で最新資料を同時に共有できることにメリットを感じています」と加藤課長。

並行して、業務用のメッセージ・アプリを導入することで、作業中で電話に出られない時間帯もある職長たちと現場における連絡もスムーズに。

「メッセージが既読になれば見てくれたとわかるため、確認や承認の手間や時間が省けるようになりました。関係者全員が必要なやりとりをできるうえ、情報が伝わったという証拠が残れば、ペーパーレス、サインレスが実現に近づく。今後、デジタルでのサポートの仕組みをよりよいものにしていくためには、そこが重要になると思います。紙に書いて、さらに承認をもらうという手間に以前は30分費やしていたとすると、書類にかける時間を本来やるべき実質的な仕事に使えるというのは有意義ですね」(加藤課長)。

建設業界でも働き方改革の取り組みが始まり、業務の効率化は至上命題となってきています。「ツールや仕組みを改善することで大幅に業務の効率を向上できるメリットを実感しています」(加藤課長)。

成果を上げている一方で、加藤課長は次のような課題を挙げます。
「作業間連絡調整事項と現場巡視記録に共通して言えることですが、作業指示内容の変更や指摘事項の是正指示に対して、職長さん側から”こう対処しました”という具体的な内容を伝える機能があると理想的ですね」(加藤課長)。

■参考Webサイト
https://www.tokubetu.or.jp/text_shokuan/part1/text_shokuan1-1.html

作業間連絡調整会議の業務効率化を目的としたサービス「ワークサイト」

MCデータプラスの「ワークサイト」は、建設現場で実施される作業間連絡調整会議の効率化を目的としたサービスです。効率化に向けて課題になっている3つの悩みごとを改善。一連のフローをデジタル化することで、管理・運用工数を大幅に削減します。<ワークサイトのフローのイメージ>
ワークサイトのフローのイメージ資料/MCデータプラス

1)会議資料の作成
Excelを使ったり、ホワイトボードに手書きしたりしている会議資料をワークサイト内の書式に入力することで簡単に作成。ノートパソコンやタブレット、スマートフォンからでも入力できます。過去の資料の複製や予測変換などの入力補助機能も充実。MCデータプラスが別途提供する「グリーンサイト」から多くの情報が自動連係されるので、入力の手間が大幅に削減できます。

2)会議資料の共有
従来は紙の資料で行っていた情報の共有。やりとりに時間がかかるうえ、最新の情報を更新することが難しく、連携漏れが発生していました。「ワークサイト」なら、手元のデジタルデバイスで閲覧可能。いつでもどこでもリアルタイムに情報を閲覧・編集できます。チャット機能があるのでコミュニケーションもスピーディー。

3)会議資料の検索
大量の紙の資料から必要な情報を探し出すのは大変なもの。ワークサイトでは、過去に作成した会議資料は様々な条件で検索可能。「いつでも」「ほしいときにすぐ」資料の確認ができます。

<作業内容の記入画面>
作業内容の記入画面資料/株式会社MCデータプラス

 

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