初めてでも安心!簡単!「火気使用願」の作成ガイド

請け負ったら必ず提出しなければいけない労務安全書類(グリーンファイル)作成に日々手を焼いている方も多いはず。再下請負通知書や作業員名簿など、作成する書類の数も多く、抜けが出ないよう苦労が絶えません。二次下請の会社や三次下請の会社で作成する書類もあり、工事が大きくなればなるほど書類の準備は煩雑になりがちです。

この記事では安全書類のひとつ、「火気使用願」の記載方法をお伝えします。元請から「以前の書類を見て作っておいて」と言われても、何を書いていいかよくわからない!そんな方は、ぜひ読んでください。

火気使用願とは?

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火気使用願とは、火を使った工事を行うときに、「どのような場所」で、「どのような火気」が使われるのか、安全上の管理方法などについて記入する書類です。

火気使用願の基本フォーマット(様式)は、「全建統一参考様式第9号」で、縦長の用紙に大きく火気使用願と書いてあるものを使います。元請の会社が独自のフォーマット(様式)を用意している場合もありますが、記載する内容はほとんど変わりません。

火気使用願の提出にあたって作成するのは用紙1枚のみなので、他の安全書類に比べると比較的簡単に作れます。

火器使用願は、現場で火気を使用する会社が作成します。火気を使用するのが二次下請負や三次下請負の場合は、書類作成後、元請に直接提出するのではなく、一次下請の会社に提出することを覚えておきましょう。一次下請の会社は、提出された火気使用願をほかの安全書類と一緒に取りまとめて、元請へ提出します。

はじめてでも安心!火気使用願の記入内容

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火気使用願には、複雑な記入項目はありませんが、「記入が初めてで分からない」という方のために、各項目について解説していきましょう。

署名欄

火気使用願と書かれたすぐ下の部分には、
・左側に「事業所の名称」と「所長名」
・右側に「一次会社名」と「使用会社名」、「現場代理人(現場責任者)」
の欄があります。

表4

左側の「事業所の名称」には、工事が行われる現場の名前(基本的には国や地方自治体などの注文者や元請企業が決めた建物の名前を記入します)を、「所長名」には元請企業が配置している所長の名前を書きます。

右側の「一次会社名」には一次下請の会社名を、「使用会社名」欄には火気を使用する会社名を記入しましょう。ここには()「カッコ」付きで何次下請負なのか書く欄が用意されていますので、使用会社が何次下請にあたるのかも忘れずに記入してください。

「現場代理人(現場責任者)」は、会社に代わって工事の請負業務の責任者となりますので、工事期間中に現場に常駐できる人の名前を書きます。常駐する人の印鑑も必要ですので、忘れずに捺印しましょう。

枠内の記入

表1

署名欄の下にある四角い枠の中には、火気使用の内容を書きます。まとめた入力項目は以下のものです。

・使用場所
・使用目的
・使用期間
・使用時間(原則)
・火気の種類
・管理方法
・火元責任者(後始末巡回者)
・火気使用責任者

それでは、それぞれの項目を解説していきましょう!

表2

① 使用場所
「屋上の手摺(てすり)取り付け」のように、火気を「使用する場所」と「何をするのか」を簡潔に書きます。書類だけを見ると、場所だけ書いてしまいそうになるので注意してください。

② 使用目的
溶接や圧接、乾燥と書いてあるので、該当する項目を全て○で囲みます。溶接や溶断といった、いかにも工事現場らしいもの以外にも、湯沸や炊事のような、工事とは直接関係がなさそうなものもありますが、これは現場で煮炊きする場合を想定したもの。このときも、火気使用願を提出する必要がありますので、忘れないようにしましょう。

③ 使用期間と使用時間(原則)
火気を使う期間と1日の使用時間を記載します。現場ごとに始業時刻と終業時刻が決まっていますのでその時刻を記入しましょう。終業時刻を過ぎて作業する場合には事前に現場監督に届け出る必要があり、火気を使用する場合は、その際に現場監督に申し出る必要があります。

表3

④ 火気の種類
電気やガス、灯油など火気に使用される燃料を確認して、該当するもの全てに○をつけます。

⑤ 管理方法
安全に工事を行うためにどのような工事の体制を敷いているか、もしもの時の防火器具を記入する項目で、こちらも○で囲みます。消化器や消化砂、防災シートなど、現場に準備している防火器具を全て○で囲みましょう。取扱上の注意点がある火気は、()「カッコ」の中に注意点を書きます。(例:作業中に換気を行う。引火物を排除して作業を行う。など)

⑥ 火元責任者(後始末巡回者)
・火気を使用した後に片付けが行われているか
・安全な場所に保管されているか
・電源やガス栓などが止められているか

などを確認する責任者の名前を書きます。責任者には資格などは必要ありませんが、器具の使い方や工事現場での火災の危険について正しい知識を持った人が望まれます。

⑦ 火気使用責任者
この欄に記入する人物は、使用する火気を使う資格を持っていることが必須条件です。主に該当する作業はガス溶接やアーク熔接など。火元責任者とは別の人を選任しなければなりませんので、その点も注意しておきましょう。

 

事故を未然に防ぐために、記入は漏れなくしっかりと!

火気使用願2

火気使用願に記入する項目は以上です。残りの欄は元請に提出後に元請が記入しますので、最初に作成する会社は書く必要がありません。

一見簡単そうに見える書類でも、間違えやすいポイントもあり、初見で戸惑うことは避けられません。しかし、一度理解してしまえば大丈夫。

火器使用願を含め、労務安全書類は安全な工事現場をつくるために必要不可欠な書類です。事故を未然に防ぎ、人命を守るため、形式的なものにならないようにしっかりと記入していきましょう。

◎そのほかの労務安全書類(グリーンファイル)作成方法はこちら
ケンセツプラスの「安全書類の書き方」シリーズ

 

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