【産業医監修】 自律神経を活用して、現場で溜まった疲労を回復する4つの方法

建設業界の年間労働時間は、他産業の平均より300時間以上も長く、休日が週に1日ということも多いと聞きます。そのため、現場で働く方々のなかには疲労が溜まっている方も多いのではないでしょうか。

体が疲れていては、動きも鈍くなってしまい、仕事にも身が入りません。そこで、産業医の城向裕美子さん監修のもと、現場仕事で溜まった疲労を回復する4つの方法をご紹介します。

疲労回復の方法は、睡眠や食事、運動など様々なものがありますが、今回お伝えするのは、私たちの筋肉や脳、内臓などの動きをコントロールしている“自律神経”に注目したもの。しっかりと疲れをとって、活き活きと現場で働ける体を作りましょう!

■上手な疲労回復のカギ、“自律神経”とは?

自律神経は私たちの筋肉や脳、内臓などの動きをコントロールしているもので、体をリラックスした状態にする「副交感神経(ふくこうかんしんけい)」と、体を活発にする働きを持つ「交感神経(こうかんしんけい)」の2種類に分けられます。

休息時に副交感神経の働きが強まれば、体はリラックスした状態になるので、疲れを効果的にとることができます。逆に、体の動きを活発にする「交感神経」が働いたままでは体が活動的な状態になっているので、効果的に休むことができません。

次は、「副交感神経」の働きを強め、「交感神経」の働きを弱めながら休息する方法を具体的にお伝えします。

■疲労を上手に回復する4つの方法

①短時間睡眠
お昼寝は疲労回復のコツ
10〜15分ほどの短時間睡眠は、副交感神経の働きを強め、同時に体の疲れをとってくれます。

私たちは仕事中、無意識に交感神経の働きを強め、体のパフォーマンスを高めて仕事をしていますが、何時間も交感神経を働かせていると仕事後の疲労が強くなってしまいます。

仕事後に疲労を溜めないためにも、仕事中はできれば3〜4時間に1回、10〜15分の短時間睡眠をとってみましょう。眠らなくても、座ったり横になったりして目を閉じているだけでも疲労回復効果があります。

②深呼吸
現場の合間に深呼吸するのも大事
深呼吸には副交感神経の働きを高める働きがあります。体をリラックスした状態に切り替えるために、休憩時間や仕事後は深呼吸する習慣を身につけましょう。

<深呼吸の方法>
5秒かけてゆっくり息を吸い込む
息を止めて5秒数える
5秒かけて息を吐き出す ※この時、胸に空気を入れるように多めの空気を吸い込み、ぐっと力をかけてこらえるようにすると効果的
①〜③を5セット行う

この方法で深呼吸した後は、気持ちが落ち着き、体がリラックスした状態に切り替わっているはずです。

副交感神経が急に働き過ぎると強い立ちくらみが起こることがあるので、深呼吸は座るか横になった状態で行います。また、心臓や血管などに持病のある方は、体に負担をかけてしまうので、大きく息を吸い込みすぎないように気を付けましょう。

③ストレッチ
こまめなストレッチで疲労回復
ストレッチはいつでもどこでも簡単に行うことができる疲労回復方法です。長時間同じ姿勢を続けたり、筋肉が疲労したりすることによって起こる血行不全を改善して、疲労の原因になる体内の老廃物を洗い流す効果があります。

方法は、アキレス腱を伸ばす、前屈をするなど、簡単なものでかまいません。たとえば、肩をぐるぐるまわす程度でもOKです。ストレッチを行い、自分が「気持ちいい」と感じている場合は効果的なストレッチができています。

定期的にストレッチを行い、血行がよい状態を保つと、疲労や筋肉痛を軽減することができます。また、集中した状態を一時的に断ち切り、副交感神経の働きを強める方法としても有効です。

④息抜きや気分転換
メンタルヘルスも気をつけよう
仕事で忙しい場合にはなかなか目を向けることが難しいものですが、意識して息抜きや気分転換を行い、精神的にリラックスする時間を取りましょう。

自律神経は精神状態と深く関係しています。たとえば、怒りや恐れは交感神経の働きを強め、安心感や喜びは副交感神経の働きを強めます。

つまり、リラックスした感情が湧くと、副交感神経の働きが高まり、疲労が回復しやすくなるのです。

息抜きの方法はどのようなものでも構いません。家族や友人と会話をするほか、スポーツや音楽などの趣味を楽しむこと。手軽なところでは、本や漫画を読んだりしてもいいでしょう。

ただし、嗜好的な行動には依存性があるので、長時間行わないように注意しましょう。たとえ息抜きをしていても、長時間行っていると疲労が溜まってしまいます。息抜きで疲労をためてしまわないよう、適度な時間で切り上げましょう。

■効果的な休息が「良い仕事」を生み出す

生産性の高い仕事をするための体調管理

Construction Contractors building a big new home

上に挙げた方法のほかに、なるべく決まった時間に食事、睡眠、お風呂の時間を取ることで自律神経の働きを整えることができ、効果的に疲労を回復することができます。

これから夏に近づくにつれて、暑さや湿気から余計に体力を消耗してしまいます。春先に比べて、意識して休息する時間を取らなければ、疲れが体に溜まって仕事でミスをしてしまうこともあるでしょう。

仕事のミスは現場の事故につながることもあります。活き活きと仕事をするためにも、現場の安全を確保するためにも、上手に休息をとって疲労回復を心がけましょう。

監修者:城向裕美子
2007年浜松医科大学卒業。聖隷浜松病院で初期研修。東京医療センター循環器科での後期研修を経て、現在中東遠総合医療センターで循環器科医療に従事。2015年循環器専門医、2016年認定産業医資格を取得。

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