【現場で働く職人3人に聞く!】俺たちが選ぶ作業用手袋

あなたの現場仕事に欠かせない道具はなんですか? 道具の精度や使い勝手は仕事の成果に関わってくるものなので、道具選びには強いこだわりがある人も多いと思います。

そのこだわりは職人さんの現場経験から導き出されたもの。道具を選ぶ術は、言い換えれば、仕事を正確に滞りなく行うための技術です。

そこで気になるのは、他の職人さんがどのような道具選びをしているか、ということ。それぞれの経験から生まれた道具の選び方を知れば、自分に合った使いやすい道具を見つけるヒントになり、仕事を今より楽に、正確に、素早く終えることができるかしれません。

今回は、数ある道具の中でも現場で必須の「作業用手袋」をどのように選んでいるか、建設関係の職人さん3名にインタビューを行いました。

トップバッターは、東京都内で店舗内装やリノベーションを手掛ける一人親方Tさんはどのような基準で手袋を選んでいるのでしょうか?

■指先の感覚は作業に必須。だから薄手のものがいい

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◎ 東京都世田谷区在住 店舗内装・マンションリノベ工務店経営 Tさん(男性/38歳)

僕がいつも使っているのは、ショーワグローブ株式会社が発売しているゴム引きの作業用手袋「組立グリップ」。この手袋は他のメーカーに比べて薄いのに耐久性があり、フィット感に優れているので細かい作業に向いています。

なぜこれを選んでいるかというと、僕は主に店舗内装やリノベーションを手がけているので、ビスや装飾用の細かい建材を多用するんです。細かい作業も多く、指で触ってその感触で建材の形や段差を確認して作業する時もある。だから薄い作業用手袋がいいんです。

ゴム引きの手袋って、ものによっては分厚くて、指先の感覚が効かないことがありますよね?その点、この手袋は指先の感覚も効くし、耐油性やグリップ力も申し分ない。

それと、ニトリルゴムを使っているからか、スマホ操作ができるんですよ。僕は一人親方で作業中に取引先からのメールが来ることもあるので、手袋をはめたままスマホが操作できるのは地味に嬉しい。

ひとつ注文を言えば、蒸れにくい背抜きタイプですが、ゴム引きなのでやはり夏場は蒸れます……。4〜5日経つと臭くなるのが少し残念なところ。
でも、総合的に見てバランスが良いので、安いお店で20双くらい買って家にストックしていますよ。

◆ Tさんおすすめの手袋はこちら⇒組立グリップ

Tさんのお話を聞いていて面白かったのは、手袋を選ぶ基準に「スマホが操作できるかどうか」が含まれていたこと。昨今は現場でスマホやタブレットを扱うことも多くなってきたので、手袋をはめたまま操作ができるのは嬉しいですよね。

指の感覚が効くかどうか、耐久性が高いかどうか、そして蒸れづらいかどうかもポイントになっています。

二人目は鹿児島県で一般土木業を行うNさんにお話を聞いてみましょう。

■土木業でコンクリートを扱うので、防水性は必須です

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◎ 鹿児島県在住 土木工事業 Nさん(男性/60歳)

私は一般土木業をしているので、生コンクリートやセメント、アスファルトをよく使います。コンクリートやセメントは皮膚に直接触れると手が荒れてしまいます。だから、ゴム引きの防水手袋が必須ですね。

普段は広島にあるアトム株式会社の「エアテクターX」を常用しています。これは表面に天然ゴムをコーティングしてあって、背抜きタイプなので蒸れにくい。表面も柔らかく作業がしやすいので、取り寄せてリピートしています。

私は手袋を用途によって使い分けていて、コンクリート・型枠作業・油を扱う時などはゴム引きの手袋。伐採・草取りなどの作業は軍手(ゴム引きだとなおよいです)。溶接・ガス切断など、高温の建材を扱う時は熱を通しにくい革手袋を使います。

溶接の時に雨天作業をする時は、感電防止のために使い捨てのポリエステルの薄い手袋をしてから革手袋をはめています。少々蒸れますが、安全のために我慢ですね。

ほかに鉄筋の組立作業をするときがありますが、この時は軍手、革手袋、ゴム手袋などは特にこだわらず使っています。

最後に軽作業・運搬におすすめの手袋をご紹介します。
それは、九州のホームセンターチェーン「ナフコ」で手に入る天然ゴム引きの背抜き手袋。中国製ですが天然ゴムのおかげでフイット感がよく、柔らかく手の曲げ伸ばしが自然にできる。細かい作業もはめたままできるので重宝しています。

◆ Nさんおすすめの手袋はこちら⇒エアテクターX

コンクリートを扱うNさんは、手荒れを防ぐために防水性がある手袋が必須のよう。感電防止のために皮手袋の下にポリエステルの手袋をつけているのも、屋外で作業をすることが多い土木業ならではのお話です。

Nさんが用途に応じて使う手袋を付け替えていることを考えると、シチュエーション別に使いやすい手袋を複数持ちする選択も良さそうですね。

次にお話を聞くのは静岡県の工務店で働くAさん。勧めてくれたのは、意外にも100円均一の軍手でした。

■安いからと侮るなかれ、100均の軍手が意外に使えます

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◎ 静岡県在住 工務店勤務大工 Aさん(男性/33歳)

僕が現場でよく使うのは、ダイソーで売っている「3本指先カット軍手」です。これは親指・人差し指・中指の指先がカットされているもので、指先を出すことができます。

この手袋を選んでいるのは、細かい作業のときに建材を直接触れたいから。大工仕事は細かい作業が多くて手の感覚がとても大切なので、手袋の上からだと作業がうまくいかないんです。

その点この軍手は100均で売っているのにフィット感が良くて、すべり止めが付いているのでグリップ力も上がる。

手を保護するために手袋は必須ですし、かといって細かい作業のたびに手袋を外すのも大変なので、つけたまま作業ができて使い勝手がいいですね。

手袋は作業用と運搬用で付け替えていて、重い物を運ぶ時は二重にゴム手袋をしています。1双だと手袋がずれて外れそうになるけれど、二重にすると少しキツめにフィットするので外れにくくなるんです。二重にした分厚みも出るので手のひらへの負担も軽くできます。

「3本指先カット軍手」は、1双100円と価格も安いので、「手の感覚を鈍らせたくない」「細かい作業のたびに手袋は外したくない」と考えている職人さんは一度試してみてください。僕は色々試した中でこの手袋を使っています。使わないのはもったいないですよ!

■編集後記

最後にお話を聞いたAさんのお話は、価格が安くても使いやすい道具があることを気づかせてくれます。いつもは見落としているだけで、探してみれば手になじむ良い道具はたくさんあるのかもしれません。

今回お話を聞いた3名の手袋術は、どれも現場の経験から生まれた合理性のあるものでした。その中には明日から試してみようと思えるヒントもあったのではないでしょうか。

現場で求められる道具の機能は千差万別です。今回ご紹介したもの以外にもそれぞれの現場と人に合った手袋の選び方があるはず。

もしお時間があれば、ケンセツプラスのFacebookページにあなたの手袋のこだわりを書き込んでください。あなたの知恵やアイデアが同業者の役に立ったら、少し嬉しくなりませんか?

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