労務安全書類(グリーンファイル)の作成ガイドまとめ

建設業界の仕事は現場だけでは終わらないもの。夜は事務所で書類作成などのデスクワークが待っています。各種届出や施工計画、管理に係る書類作成、図面、現場写真の管理などのデスクワークの中で、「労務安全書類(グリーンファイル)」を作ったことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。

労務安全書類とは下請負が現場に入る時に元請に提出するもので、元請が現場の人員や機械を安全面から管理するためにある書類です。

この記事では過去に公開した以下9つの「労務安全書類制作ガイド」のリンクとともに、各書類の概要をご紹介します。

1. 再下請負通知書
2. 下請負業者編成表
3. 作業員名簿
4. 外国人建設就労者現場入場届出書
5. 持込機械等(移動式クレーン/車両建設機械等)使用届
6. (工事・通勤)用車両届
7. 火器使用届
8. 持込機械等(電気工具/電気溶接機等)使用届
9. 安全衛生計画書

■労務安全書類とは?

労務安全書類とは「建設現場の安全を守るために必要な書類」のこと。別名で「安全書類」や「安全衛生書類」とも呼ばれ、主要なものだけで20種類以上の書類があります。

様式は全国建設業協会から出されている「全建統一様式」のほか、ゼネコン毎に用意されている場合もありますが、様式が異なっても記入する内容はおおむね共通しています。
※ここで紹介する「労務安全書類制作ガイド」のリンクは、いずれも全建統一様式をもとに作成方法を解説しています。

■主要な安全書類 〜関係会社や人員に関わるもの〜

それでは、冒頭で挙げた9つの書類をご紹介します。

1. 再下請負通知書

一次下請負以下の請負契約について元請に報告する書類です。

この書類をもとに、元請の建設業者は工事に関わっている業者を把握し、安全で適切な工事が行われる状況にあるのかを確認します。

この書類を作成する義務があるのは、一次下請以下の下請け契約を結んだ協力会社で、工事の途中で変更があった場合にはその都度新しいものを作成・提出しなければいけません。

◎作成ガイドはこちら ⇒ これを読むだけで全てわかる!基礎から理解する「再下請負通知書」

2. 下請負業者編成表

工事にどのような会社が関わっているのかを明らかにするための書類で、元請が作成する施工体系図のもとになります。

一次下請負が二次下請負以下の協力会社との契約の流れをまとめて提出する書類なので、作成が求められるのは一次下請負のみ。一次下請負であっても二次下請負を使用しない場合は、この書類は提出不要です。

◎作成ガイドはこちら ⇒ 一次下請負業者が作ればOK!すぐわかる「下請負業者編成表」の書き方

3. 作業員名簿

作業員の氏名や住所などを記入する書類で、元請が現場作業員のプロフィールと、その雇用管理状況を把握するために必要なものです。

一次下請以下の協力会社が作成するもので、記載内容を証明する書類も一緒に提出しなければいけません。たとえば、資格証明書や免許などのコピーを併せて提出する必要があります。

◎作成ガイドはこちら ⇒ 覚えてしまえば実はカンタン!?「作業員名簿」作成ガイド

4. 外国人建設就労者現場入場届出書

外国人建設就労者の現場入場に必要な書類で、元・技能実習生の外国人を雇用する際に、一次下請負以下の協力会社が直近の元請負に提出します。

現在技能実習生の外国人や、技能実習と関係ない外国人(永住者等)を雇用する場合はこの書類は必要ありません。
提出の際はパスポートなどの書類の写しを併せて提出する必要があります。

◎作成ガイドはこちら ⇒ 外国人作業員が増加中!いつか書くかもしれない「外国人建設就労者現場入場届出書」の作成法

■主要な安全書類 〜機材・その他に関わるもの〜

5. 持込機械等(移動式クレーン/車両建設機械等)使用届

元請が現場に出入りする移動用クレーンや重機などを管理するための書類で、重機を使用する各下請負が作成しなければいけません。

この書類は機械を現場に持ち込むたびに提出が必要で、車検証や任意保険証のコピーなども併せて提出する必要があります。

◎作成ガイドはこちら ⇒ 重機を安全に使用するために必要不可欠!「持込機械等〔移動式クレーン/車両建設機械等〕使用届」作成ガイド

6. (工事・通勤)用車両届

現場に出入りする工事関係車両を元請が管理するための書類で、車両を利用する一次下請負以下の協力会社がそれぞれ提出します。

記入する必要がある車両は各作業員の通勤用車両のほか、現場への移動に使う社用車も含まれます。

◎作成ガイドはこちら ⇒ 車両事故時に作業員の権利を守る!「(工事・通勤)用車両届」の書き方

7. 火器使用届

火を使った工事を行う時や、ストーブなどの暖房を使う時に「どのような場所」で「どのような火気」が使われるのか、安全上の管理方法などについて記入する書類です。

火器使用願は現場で火気を使用する一次下請負以下の協力会社が作成しますが、作成者が二次下請負や三次下請負の場合は元請ではなく、一次下請の会社に提出します。

◎作成ガイドはこちら ⇒ 初めてでも安心!簡単!「火気使用願」の作成ガイド

8. 持込機械等(電気工具/電気溶接機等)使用届

インパクトドライバーなど、現場で扱う機械の状態が安全な状態にあることを証明する書類で、建設現場で機械を使用する一次下請負以下の協力会社が作成し、元請負の会社に提出します。

会社で持込機械を所持しておらず貸与を受けて使用する場合でも、機械を使用する会社はこの書類を作成しなければいけません。

◎作成ガイドはこちら ⇒「持込機械等(電動工具/電気溶接機等)使用届」の書き方

9. 安全衛生計画書

現場の安全衛生をつくるための目標や、実施予定の安全指導などを記入する書類です。

安全衛生計画やそのスケジュールなどを記載するもので、一現場につき年に1回作成するのが一般的。

複数の下請負が同じ現場で作業をする場合は一次下請負が作成しますが、元請から別々に提出を求められる場合は、各下請負が作成・提出します。

◎作成ガイドはこちら ⇒工事現場の安全に欠かせない「安全衛生計画書」記載のポイント

以上、9つの労務安全書類についてご紹介しました。
詳しい記入方法は各リンクから作成ガイドに移動できますので、作成の際にはぜひ参考にしてみてください。

これらの書類は事故を未然に防いだり、事故が起こった際に責任の所在を明らかにしたりするなど、作業員の安全や権利を守るために欠かせないもの。あなたが作成する書類が現場に関係する人々を守ることにつながるかもしれないのです。

 

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