「持込機械等(電動工具/電気溶接機等)使用届」の書き方

工事現場の作業には、インパクトドライバーやサンダー(電動やすり)など大小さまざまな電動工具が欠かせません。電動工具は便利なものですが、扱い方を間違えると怪我や事故のもとになってしまいます。特に故障した電動工具はイレギュラーな動きをすることも多く、そのまま扱っていては大変危険です。

労務安全書類(グリーンファイル)の「持込機械等(電動工具/電気溶接機等)使用届」とは、現場で扱う機械の状態を工事前に点検し、安全であることを証明する書類のこと。現場の事故を未然に防ぐために、しっかりと記入方法を学んでいきましょう。

■「持込機械等(電動工具/電気溶接機等)使用届」とは?


「持込機械等(電動工具/電気溶接機等)使用届」は、建設現場で機械を使用する一次下請負以下の会社が作成し、元請負の会社に提出する書類です。

基本のフォーマット(様式)は、A3サイズを横向きで使用する「全建統一参考様式第6号」で、主な記入項目は、「持込機械の詳細」と「点検表」のふたつ。

会社で持込機械を所持しておらず貸与を受けて使用する場合でも、機械を使用する会社は、この書類を作成しなければいけません。続いて、書類を見ながら記入の具体例を説明します。

■「持込機械等(電動工具/電気溶接機等)使用届」の記載項目 〜持込機械の詳細〜

「持込機械等(電動工具/電気溶接機等)使用届」の左ページには、工事事業所や自社名を記入する項目から始まり、その下に記入枠が作られています。

記入枠は左から「番号」「機械名」「規格・性能」「管理番号・受付番号」「持込年月日・搬出予定年月日」「点検者」「取扱者」の8つ。その中で「番号」欄は最初から数字が入っているので記入の必要はありません。

次に、記入する時の注意点を解説していきましょう。

①機械名
この項目には機械の商品名ではなく、「電動丸のこ」や「ウインチ」といった機械の分類名を書きます。機械の分類が分からない場合は、使用届の右端(点検表の隣)に機械の分類名が書いてありますので参考にしてみましょう。

②規格・性能
ここは機械の取扱説明書を確認しながら、電圧と特有の規格性能を記入します。

規格性能記載例:
・ウインチや電気チェーンブロックなど:対応する重量
・ベルトコンベア:ベルト幅と長さ
・ポンプ:口径と揚程(ポンプが水を汲み上げられる高さ)
・アーク溶接:電圧と電流

③管理番号・受付番号
枠のうち、「管理番号」は機械を使用する業者が機械の管理番号を記入し、「受付番号」は元請負が記入します。

④持込年月日・搬出予定年月日
工事現場への持込日と搬出の予定日をそのまま記入します。工事がいつ終わるのか分からない場合は、搬出予定日は空欄の状態でも問題ありません。

⑤点検者・取扱者
持込機械を点検する人と取り扱う人物の名前を書きます。点検者と取扱者は別々の人物でもかまいません。

「点検者」に記載する人物は、点検の確実性を担保するためにその機械に詳しい者や機械の扱いに習熟した者が適当でしょう。点検者として特に資格は必要ありませんが、作業指揮者や作業主任者、職長といった責任者が行うのが適切です。

⑥機械の特性、その他その使用上注意すべき事項
持込機械について記入枠の下にある項目です。ここには、機械を安全に使用するために元請負に伝えておきたい点や、元請負に用意して欲しい設備などについて記入します。

例として「100Vの機械は3芯コードリール及び3Pコネクター(設置極付)を準備しますので、接地極付コンセントを支給願います」といったように書くと良いでしょう。

使用届の一番下には元請確認欄があり、受付が完了したら、元請負の担当者が判子を押してくれます。その右に「受付確認者」という項目があるので、無事受付が完了し、機械の管理番号が発行されたことを確認したら、確認した日付と自分のサインまたは判子を押します。

続いて、使用届右ページの「持込機械の点検表」について解説します。

■持込機械等(電動工具/電気溶接機等)使用届 〜持込機械の点検表〜

書類右側は全て、持ち込み機械のチェックリストになっています。チェック項目にはあらかじめ、「アース線」「接地端子の締結」「充電部の絶縁」などのチェック項目が記載されているので、左ページで割り振った数字に合わせて対応する機械を点検し、問題がなければチェックマークを付けていきます。

チェック項目の中で注意したいのは「絶縁抵抗測定値」の項目です。ここには点検した際の測定値(MΩ)を記入します。

機械によっては、使用届に最初から記載されている項目だけでは安全性が確認できないことがあります。その場合は、表の下部「その他」となっている空欄に点検項目を追記してチェックマークをつけましょう。(例として、コンプレッサーを使う場合には、「圧力スイッチ」「安全弁」「圧力計」の3つの点検項目を追記します)

■最後にステッカーを貼って手続き完了!

最後に、「持込機械等(電動工具/電気溶接機等)使用届」を元請負企業に提出すると、機械ごとにステッカータイプの持込機械届受理証もしくは持込機械届済証が発行されます。

ステッカーには「機種」「持込会社名」「運転手・取扱者」「使用会社名」「受理年月日」「受理No.」「使用期間」「会社名」の欄があり、項目を記入したうえで受け取ったステッカーを該当する機械の見やすいところに貼り付ければ、持込前の準備は完了です。

※元請負の会社によっては、機械の受付番号を発行するだけのところもあるので、その場合はステッカーを自社で作成します。裏のり付きの「持込機械届受理証(全建統一様式第10号)」が販売されていますので、そちらを使うと便利です。

機械の安全性を確認し適切に利用することは、工事を安全に進めるために大切なこと。建設現場で使う機械はとても便利なものですが、使い方を誤ると大事故につながりかねません。使用届けを提出した後も機械の点検を怠らず、安全第一で工事に取り組みましょう。

◎そのほかの労務安全書類(グリーンファイル)作成方法はこちら
ケンセツプラスの「安全書類の書き方」シリーズ

 

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